社内SEへの転職活動に限った事ではありませんが、転職活動において面接は避けて通ることができない道です。しかし事前に怠らずしっかり準備をしておけば転職の成功率は必ず上がります。
面接の基本はしっかりと
多くの方は新卒の就職活動時に面接でのマナーなどについて勉強したかと思いますが、改めて1冊くらいは面接に関連した本をサラッと読んでおさらいをしておきましょう。
清潔感のある身だしなみ、挨拶の仕方、遅刻をしない、面接官の目を見て話すといった面接の基本は社内SEへの転職に限らずどの職種への転職でも同様に重要なポイントです。
想定される質問に対する回答は、事前にまとめておく。
面接で予め想定される質問に対する回答は、必ず事前にまとめて、何度か口に出してスラスラ言えるように練習しておくべきです。
社内SEの面接でよく質問される「成功(失敗)したプロジェクトは?」「仕事をするうえで心がけていることは?」などはいくつか回答を用意しておくと、たとえ想定外の質問をされた場合でも、引き出しとしてアレンジして具体的な経験を踏まえての回答に使いまわせます。
社内SEの面接での評価ポイント
社内SEの面接においてここが一番大事なところです。社内SEへの転職の面接において面接官が求職者を評価する重要なポイントとしては、以下の4つが重要なポイントになります。
面接での事前に質問の回答集を作る場合も、この4つのポイントのいづれかを裏付けることになるような回答を具体的な事例を交えて準備するように心がけてください。
①人柄
②コミュニケーション能力
③リーダーシップ
④忍耐力
人柄
SIerと違って社内SEという職種は、たいてい定年まで情報システム部において同じメンバーで一緒に仕事をしていくことになります。
そのため特にシステム部長などは求職者に対して「一緒に楽しく仕事ができそうか?」「他の人に対してポジティブで良い影響を与えられそうか?」などといった「同じ部署で働く仲間としてどうか?」という視点で求職者の人柄を評価します。
逆に求職者のほうも、この先数十年直属の上司となるシステム部長に対して、どういう人柄かどうかしっかり確認しておいたほうがよいでしょう。
コミュニケーション能力
社内SEという職種はなにかと他部署のメンバーとの協業やヒヤリングが多くあります。社内の中には必ずITに対する拒絶感を抱いている人もいます。
そういった様々なバックグラウンドの人たちに対して、前向きに明るく対応していけるだけのコミュニケーション能力があることが求められます。
リーダーシップ
社内SEは「社内で新たなシステムを導入する場合」や「外注のSIerに対して交渉する場合」などリーダーシップを必要とするケースがあり、社内SEにとって重要な能力の1つです。
特に「社内で新たなシステムを導入する場合」は抵抗分子が必ずでてきます。そういった抵抗分子を抑えつつしっかり会社の利益になるようにシステム導入を推進していくといったリーダーシップ力が問われます。
忍耐力
やはりどの企業の情報システム部においても、システムのトラブルはつきものです。
そのようなピンチの場合に逃げ出したり、他人のせいにしたりせずに、トラブルにきちんと向き合って対応できる人かどうかの忍耐力が評価されます。
場合によっては圧迫面接でその人の忍耐力を確認する企業もありますが、大抵は「過去に失敗したプロジェクトはありましたか?」「その失敗したプロジェクトではどういう対処をしましたか?」といった質問形式で忍耐力を確認します。自分がどういうアプローチや手法で対応したかしっかり答えられるようにしておきましょう。
1つ注意しておきたいのは、ここでいう「アプローチや手法」は何もウルトラCを期待しているわけではないということです。「一週間会社に泊まってなんとかやり遂げました」という答えも十分ありです。
資格や技能のアピールは控えめに
現職がSEで沢山の資格や難易度の高い資格を持っている方は、自分の1番のセールスポイントとしてその資格や技能を面接でアピールしたいと思うでしょうが、それはちょっと待ってください。
書類選考がパスした時点で、少なくとも経歴書から読み取れる職歴・経歴・資格・技能・学歴などについては、既に合格の範囲内だと考えられます。
採用する側の面接官が面接で確認したいのは、上記に記述した「4つの評価ポイント」です。
もちろん面接でその資格や技能について質問されることがありますが、その質問の意図としては「本当にその資格をもっているのか?」「技能や経験の場合、嘘ではなく本当なのか?」という確認もしくは裏取程度でしかないケースがほとんどです。
もちろん資格や技能について面接官にアピールするのは良いことですが、面接においてアピールすることの優先順位を間違えないようにしてください。
できるだけ面接会場を事前に下見しておく
中途採用の面接の場合、夜間に面接スケジュールを設定するケースが多いため、どうしても仕事帰りに直接面接場所へ行くことになります。
時間に余裕を持って面接会場に行ければよいのですが、仕事で時間が押してしまい面接時間ギリギリになってしまうケースも十分あり得ます。そんなときに限って道に迷ったりしてしまい面接時間に遅刻してしまい、大事な面接をフイにしてしまうのは大変もったいないです。
事前に面接会場への道のりを一度確認しておけば、道や乗り換えに迷うこともありません。下見はできるだけ平日の面接の時間と同じ時間帯でしたほうがベターです。面接と同じ時間帯で下見することで、交通機関の運転間隔や混み具合、だいたい所要時間などの見当がつくようになります。
滑舌の悪い方は早口言葉の練習を事前にしましょう。
私もそうですが、滑舌が良くないため、どうしても面接というか人に対して説明などをすること自体に苦手意識があります。
しかし転職は人生の一大イベントです。そうも言ってられません。
私の場合、転職期間中において一日2回朝晩に早口言葉の練習をしました。滑舌の悪さは根本的には治りませんでしたが、練習前よりはマシになり、それだけでも面接に対する自信になりました。